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耐摩耗

磨耗とは

一言で磨耗といっても、以下のようにさまざまな種類があり、その原因もさまざまです。溶射によって耐磨耗性能を付与するためには、こうした磨耗の特性に配慮する必要があります。

磨耗の種類

  • 金属同士が接触して柔らかい方の金属が引き裂かれて硬いほうに移動し、磨耗粉として脱落を繰り返す磨耗
  • 磨耗面に介在する異物により表面が削り取られる磨耗
  • 摩擦面の一方の硬度がもう一方より相当高く、硬い表面突起部が相手摩擦面を引っ掻くことによる磨耗
  • 溶射皮膜表面の微小な凸凹に対して垂直荷重または二つの固体面に摩擦が繰り返すことによって疲労が生じ、溶射皮膜の破損・剥離が生じる磨耗

溶射による耐磨耗

磨耗は、ほとんどの機械部品においてさまざまな故障の原因となっている問題です。溶射は、従来の表面改質技術では不十分だった、高荷重軸受け部への肉盛やライニングの表面処理にも、非常に有効な手法です。溶射による耐磨耗の仕様は、あらゆる分野で高い評価を得ており、今後も溶射のシェアは、ますます拡大していくとみられています。

溶射による耐磨耗の特長

硬質材料であるセラミックスやサーメットを溶射することにより、磨耗が激しかった品物の交換サイクルを延ばすことができます。特に、施工上の制限が無い点や、交換サイクルを長く取ることができる点で、メッキより優れています。製紙ロールなど、主に高硬度・耐磨耗性が必要とされる品物に使われます。

事例

製紙用ロール


製紙ロールへの溶射施工風景

製紙ロール溶射施工品


ボイラー火炉壁


ボイラー現地溶射①

ボイラー現地溶射②

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