従来の肉盛溶接であるPTA(粉体プラズマ溶接)は、熱源に10,000℃を超えるプラズマアークを用いることから母材への熱影響が大きく生じてしまいます。それに対して熱源にレーザーを用いるレーザークラッディングでは、レーザー照射部の励起発熱反応を利用し、しかもその出力を精密に制御できることから、母材への熱影響を低く抑えることが可能となります。 PTAでは、割れの問題(熱影響部の硬化に伴う割れ感受性)で表面改質が困難とされてきた『鋳鉄・高合金鋼』への硬化肉盛も熱源としてレーザーを用いることにより成功しました。さらに熱影響により相変態を引き起こしやすい『二相ステンレス鋼』への肉盛施工でもσ相の形成を抑え母材特性の劣化を抑制することが可能となりました。 母材:FCD450(球状黒鉛鋳鉄) + 肉盛層:ステライト合金
母材:SKD61(熱間ダイス鋼) + 肉盛層:ステライト合金
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